推進工事における設計と現実
今回は推進工事でよくある?トラブル要素をご紹介します。
地下を掘り進む推進工事ではボーリング調査を行い地質の想定をし施工方法を決定し設計します。
しかし、その調査も確実なものではないのでほぼ想定で掘り進むしかありません。
今回紹介する工事でのボーリング柱状図は、

こんな感じの結果でした。もちろん調査報告書として様々な試験結果もあります。その中に記載されていた玉石の大きさは100㎜~150㎜程度となっておりそれを基に設計を組むことになります。
設計する場合には、この調査結果を正とする必要があるのでそこは問題ないのですが、、、、
しかし、我々施工業者としては、この調査結果と地域性、地形等を考慮すると”いや、それはないわ”というのが正直な感覚でした。
よって、施工時にはケーシング立坑の機械も揺動式から全周回転、薬液注入にもパーカッションによる先行削孔を併用、推進工事の機械も礫用から玉石対応型へとすべてをランクアップして臨むこととしました。
この段階での設計変更はしていません。一応、追加でボーリング調査はしますがそこまで細かくできませんし予算もついてきません。協議として実施工の状況をみてあまりにも条件が異なる場合には、変更の対象とするというところまで。
いざ、施工をしてみると予想通りにこんな感じでした⇓⇓⇓

でしょうね!って感じでここから設計変更のお話となるわけですが、、、ここまで想定と違うとかなりの費用の変更となります。
推進工事でも千万単位で変わる。立坑、薬液注入まで考えるとぞっとします。
見えない中のことを計画しなければならないのである程度は致し方ないと思いますがここまで違うと流石に何とかしますを通り越し過ぎている。
ただ、この自治体も推進工事等を数多く行っているのである程度は実績で分かっているとおもうんですよね。
調査結果を根拠とするもいいですが、実績も根拠になりうると思ってます。
そこで厄介なのは、地下工事では本当にそれが出たのか?がわからないところです。目に見えてわかる立坑部でちゃんと大きな玉石が出てくれればわかりやすいですが、工事の途中で出た場合は、、、もうこちらが泣くしかない。
証明できませんからね。
20年前にはそのような事もあり日本全国で機械が途中で止まりまくりよく救出に行っていました。まだどこかでには埋まったままの物もあるかも。施工不能になって初めて”やっぱり、あったんだね!”っておい!
そのような苦い経験を基に推進業界では常に上位ランクの機械を現場に持ち込んだり、毎年能力向上の開発を行ったりして、性能の向上を図っています。(それを下水道展で発表する)
正直、設計時にもっと業者(推進工法の協会)との協議を行い、調査結果を基にただ積み上げていくということはなくしていってもらいたいです。中にはかなり細かく問い合わせをいただく設計者もいます。ただこれも年々少なくなっている気がしますね。
未知の世界を進まなければいけないことをもっとしっかりと受け止める必要があるのではないのでしょうか。
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